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デンマークの暮らし


DAC NEWS 2004.07月号より
デンマーク人のバカンス
 真夏がぐっと近づいてきました。さて、今年のバカンスの準備は進んでいますか。昨今は安近短を合い言葉に、何かと手短にすませようという発想の旅がまん延した感のある日本ですが、みなさまはいかがでしょう。デンマーク人の友人の計画を訊ねたところ、今年は何もしないという返事が返って来ました。それ、どういうこと?ともう一度訊ねたら、今年は自宅からすぐ近くのサマーハウスに家族で行って、何もしないのだとか。なるほど、そういう意味の何もしないなのですね。友人の家は、子どもがまだ3才ですから、自然の中で遊ばせておくだけでよいのかも知れません。ちょっと待ってください、考えたら私たち大人も自然の中で遊んでるだけできっと心とカラダもリフレッシュしているはずですよね。
 草原の中、風に吹かれて大好きな本を呼んでいる自分を想像するだけで、なんだか幸せな気分になってきました。


『アフリカの日々』
アイザック・ディネーセン著 横山 貞子訳
1982, 晶文社
DAC NEWS
2004.07月号より
カレン・ブリクセンの世界
 カレン・ブリクセンをご存知ですか。アカデミーにも輝いた映画「愛と哀しみの果て」や「バベットの晩餐会」の原作者だといえば、思い当たる人も多いでしょう。彼女が描き出す物語は不思議さに満ちています。そして、紡ぎ出す言葉は美しさであふれています。
 「愛と哀しみの果て」の原作本は、「アフリカの日々」(男性名アイザック・ディネーセンとして出版)ですが、彼女が語る山も動物も自然もすべてが彼女独特の豊かな感性で表現されていきます。デンマーク人の娘だったカレンはスウェーデンの零落した貴族ブロル・ブリクセンと結婚してブリクセン男爵夫人となり、夫と共にアフリカに移住してコーヒー園を経営します。女遊びをする夫とは不和、コーヒー園は経営破綻、夫との離婚、恋人のデニスは飛行機事故死、親族からの借金を抱えて失意の内にデンマークに帰国したカレンは、生活のためにアイザック・ディネーセンという男性名で英語で小説を書き始めます。そうした惨憺たる生活であった筈のアフリカの日々を,ディネーセンは淡々と,そしてアフリカの人と自然への思い入れたっぷりに描いていくのです。
 「バベットの晩餐会」では、フランス革命を逃れてデンマークの質素謹厳な片田舎へと移り住み、女中として働くようになったパリの名料理人バベットが、宝くじで当てた1万フランをはたいて、海亀のスープやブリニのデミドフ風など本格的なフランス料理を準備し、村人たちに振舞います。その料理はまさに芸術。寓話的な語り口で、"美"こそ最高とする芸術観・人生観を表現していく彼女の筆に身を任せるのも読者としては無上の悦びです。
 20世紀最高の物語り作家といわれる彼女の言葉の海に、この夏どっぷりとつかってみませんか。

カレン・ブリクセン博物館 Kalen Blixen Museet
映画「愛と哀しみの果て」の原作者、カレン・ブリクセンが生まれ、そして後半生を過ごした家。映画は 1985 年のアカデミー賞を受賞。波乱に満ちた彼女の生涯をしのぶ。
住所: Rungsted Strandvej 111
Tel: +45 45 57 10 57
開館期間:
5〜9月 火〜日曜日 10:00 〜 17:00
10〜4月 水〜金曜日 13:00 〜 16:00
     土・日曜日 11:00 〜 16:00
休館日:5〜9月 月曜日 10〜4月 月・火曜日
料金:35 kr(グループ10人以上30kr)
http://www.isak-dinesen.dk/
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